PBi Shapes SPRシリーズをサイズアップ

このたびPBIアドバンストマテリアルズ(PBi-am)では、これまで最大204 x 204 mmのサイズで販売しておりました射出成形素材「SPRシリーズ」につきまして、大型化をご希望されるお客様の声を受け、204 x 305 mmにサイズを変更いたします。

左:204 x 305 mm 右:204 x 204 mm

 

射出成形素材「SPRシリーズ」

PBi Shapes SPRシリーズは、PBI、PI、TPI、PEEK、PEI、PESなどの高耐熱性樹脂を板材および丸棒の形状に射出成形した切削加工用母材です。圧縮成形素材(SCMシリーズ)に比べて製造コストを抑えられるため、母材を低コストで提供することができます。

 

サイズアップ対象製品

従来の204 x 204 mmから204 x 305 mmにサイズアップする製品は以下の4グレードです。

製品名 ベースレジン 製品厚(mm
SPR3200Bk PES(ポリエーテルサルフォン) 2、4、6
SPR4500 PEI(ポリエーテルイミド) 2、6、10
SPR5200Bk PEEK(ポリエーテルエーテルケトン) 4、6、10
SPR6D20Bk PI(ポリイミド) 4、6、10

上記4製品につきましては、サイズ変更に伴い従来の204 x 204 mm製品は廃版となります。

 

サイズ変更に伴う製造技術の改善

ひとえにサイズアップと言っても簡単にできるものではなく、弊社技術チームのノウハウを結集して製品化することができました。

サイズ変更を行うにあたりPBi-amでは、

  • 射出成形機の能力向上
  • 金型の再設計
  • 射出圧縮機構の導入
  • 成形条件の最適化

など、多くの変更を行いました。

特に金型のヒーターを増やすとともに、よりシビアな温度コントロールを行い、また金型の熱伝導を均一にする工夫を施すことにより、金型内の温度ムラを極力排除いたしました。

さらに、射出後に加圧機構を加えることで、より安定した品質の製品を生産することができるようになりました。

 

射出成形素材の残留応力を低減

こうした射出成形技術の見直しを行ったことで、成形素材中の残留応力を低減することができました。

サンプル評価いただいたお客様からは、「切削加工中の反りが小さくなった」とのご意見も頂いております。

射出成形素材は機械加工中の反りが大きいため使用しにくいと考えていらっしゃるお客様に、是非一度、弊社素材をお試しいただけたらと考えております。

サイズ変更後:204 x 305 mm サイズ変更前:204 x 204 mm

射出成形素材のサイズを一部変更いたします